たいへん手前味噌ですが、とてもカッコよいモデルが仕上がりつつあります!!
LIGHTBULBのアンバサダーモデル!!
LIGHTBULB×もでぃふぁいど! のオリジナルモデルの企画は順調です!!!
前回はデザインの確認が主目的だったため片足、底付けは簡易的なもの、かつ素材は本靴に使われない部位の革でした。
その点、今回の2ndサンプルは履き心地やシワの入りかたのチェックもするので、革はワインハイマーで、底付けもしっかりされた本靴仕様、もちろん両足……
つまり立派に靴なのです!!!
靴好きとしてなにが嬉しいって、のんべんだらりと生きていたら突然靴が届くことではないでしょうか。LIGHTBULBからのお年玉。
嫁からは「また靴???」と言われ、「いやいや買ってない買ってない、履き心地までチェックする用のサンプルなんだ」という話をするのですが「ハァ???よくわからん」と言われています。そりゃそうだ。
今回はそんな大興奮の2ndサンプルをご紹介します!!!!
LIGHTBULB×もでぃふぁいど! オリジナルモデル2ndサンプル!!
というわけで早速!届いた2ndサンプルがこちら!!!
光源(白熱球色、夕方の日差し)や背景(ド緑)など、全てデジカメに厳しすぎる条件なのでネイビーっぽくも見えますが、革はワインハイマーの黒です!!!!
ナイスキャップトゥ!!!!!
が、しかし、わざわざいまさらフツーのキャップトゥは作ろうと思わないのは、このブログを頻繁に読んでくださるような方であれば、既にキャップトゥはお気に入りをお持ちでしょうという心遣いから。
というわけでこちらはイミテーションステッチでキャップを表現してもらいました!!!
キャップどころではありません。ヴァンプのスロートラインもイミテーション。
そう、この靴、
ホールカット
なのです!!!!
キャップトゥにしか見えない(褒め言葉)なのは、ホールカットを履くのにちょっと気負っちゃうというか、もでぃふぁいど はそんな伊達男じゃないので履きこなす自信がないところ、キャップトゥの顔をしているとグッと親近感がわくという個人の思惑から。
ホールカットの良いところとして、ゼータクな革の使いかたや吊り込みの技術がモロに出ることなどなど、クラフツマンシップを存分に味わえるところがありますよね。
こちらはしっかりキャップトゥ顔でありながらホールカットの良さを存分に味わうことができるのです。
それどころか!!
この靴を作る際は、先にイミテーションのステッチを入れた1枚革を木型に吊り込むことになります。
ホールカットで木型の形をキレイに出すには力をかけてしっかり吊り込まないといけません。
その一方で、力をかけて吊り込むと革が伸びてステッチのラインが歪みます。
つまりこの靴は、通常のホールカットでは発生しない、とんでもない技術上のトレードオフの問題を抱えているわけです。ホールカットよりダンゼン製作難度が高い……!!
実は1stサンプルではキャップは後付け(ホールカットだけどあえて継ぎ足しちゃう)だったのですが、技術的により難しい方法にチャレンジすることになりました。
しかしそこを外林さんにもろもろ工夫いただき、実現したLIGHTBULBの技術力の粋……そのフォルムがこちら!!!見て!!!!
うひゃあああああこれこれ!!!こういうのが欲しかったんだよ!!!!
というフォルムですよね……!!見た目に美しく、履き心地に期待しかないやつ。
これはLIGHTBULB標準の手吊り込みに加え、9分仕立てオプションをデフォルトにすることで実現したフォルムでもあります。
通常のグッドイヤーウェルテッドの既製靴だと吊り込みは機械、リブテープを貼ってウェルトも機械で縫い付けるところを全て手作業で行うことによって……って、それはつまり概念上、フォルムに関してはビスポークと同等なのです。
なので見て、この踏まず部のくびれ!!!
わかりづらいですかね。破綻のないラインでしっかりくびれているのです……!!
底付け(出し縫い)だけは機械縫いなわけですが、それでこの底の仕上がりよ……!!頬擦りして枕元に置けるタイプのレザーソール!!
サンプルとしてミシン縫いでどこまで攻められるか限界に挑戦するという目的もあったそうですが、いやぁこれスゴイって……!!
ひさびさに履くのがもったいないと思えるソールでした!!(履いた)
一方で、デザインについてはキャップをはじめ、1stサンプルを見た上でいくつか変更があります。
まず方向性として、ここまでの逸品なので全体的に雰囲気をドレッシーに振ることにしました。
なのでキューバンヒール(ピッチドヒール)を採用。あんまり角度がキツイものは好みでないので、さりげなくの範囲で。ええ角度!!
また、1stサンプルでは縫い割りはインシームにしてなんちゃってシームレスバックでしたが、全体的にドレッシーな仕様になったことや、見えづらい内側と言え妥協したくなかったのでオーソドックスなドッグイヤーで後ろの縫い割にしています。
総じて、より「履いている人間の自己満足度がめちゃめちゃ高く、わかる方にはわかってししまい『それホールカットですか?』とか言われた日にゃ、もう革靴ソウルメイト確定」という靴になりました。
最高じゃんね!!!
この靴で新たな革靴人脈を発掘していただきたい!!
キャップトゥ風ホールカット……ホールキャップの履き心地!!
履くのがもったいないとか宣いましたが、即日履きます。そのためのサンプルですから!!
ぐあああああこのフォルムよ!!!!
光の当たり具合によっても、キャップトゥに見えたりホールカットに見えたりと、さまざまな表情を楽しむことができます。
で、肝心の履き心地ですが……
良い!!!!!!!
LIGHTBULBの履き心地……歩き心地の良さについては以前記事にもしています。
やはりその特異的とすら言える重心移動のスムースさがハンパではありません。
重心がスムースに移動するとはどういうことか?つまり、自然と足が進むような感覚がものすごいということです。
Edward GreenやJohn Lobbのプレステージラインを履いている方には馴染みのある、底面の丸みづけによって足運びが自然になる感覚ってあるじゃないですか。
あれも十分に歩きやすいのですが、丸みゆえに足運びがどうにでもなってしまう部分もあります。
LIGHTBULBの歩き心地は、あの足運びの良さに安定感をプラスしたような感覚です。
デフォルトのダイレクトグッドイヤー製法もリブテープを使わないため返りが良かったですが、9分仕立てによる中底の剛性感と返りの良さを両立した履き心地も最高です……!!レンデンバッハのソールが好きな方や、VASSが好きなかたはドンズバのはず。
また、履き心地のデザインに因るところとしては、ホールカットゆえキャップ部で噛まれる心配が少ないのが嬉しいポイント。もでぃふぁいど はキャップのある靴でよく噛まれるので、これはありがたい……!!
またホールカットは1枚革なので履き心地もナチュラル。現役の義肢装具士でもある野口さんが削った渾身の木型の良いところを存分に味わえます!!!
この木型で当たるところがない、というのは、もでぃふぁいど の足がたまたまめっちゃ適合した、というラッキーなのですが、
このフォルムで!!!
この履き心地は!!!
両立できるもんなの!?
MTO専用ですからね、当たる部分があれば木型盛れますし、なんならMTMすれば仮靴までついてきちゃいますからね。
3rdサンプルは実質本靴になりそうな雰囲気、MTOでのリリースまでもう一息です!!
なにやら外林さんが期待大なカーフをつい仕入れちゃったというウワサも聞いているので、もでぃふぁいど 自身どんな3rdサンプルになるのか、今から楽しみです!!!
今日のモディファイ!
買うときは、
ホールカットだよ、キャップトゥじゃないから増やしても大丈夫だよ〜
と無害な顔で滑り込み、
ワードローブに入ってからは
履き心地良すぎてお気に入りだったキャップトゥの出番を完全に食う
という裏の狙いを完璧に遂行できる1足になりそうです。もでぃふぁいど のキャップトゥ(噛まれてる)もヤバいって。
というわけでLIGHTBULB×もでぃふぁいど のオリジナルモデルは順調に開発中です!!