あまりにも長くなってしまったので記事をわけることにしました。
Saint Crispin’sとは?
Saint Crispin’s(サンクリスピン)は本社をオーストリアのウィーン、工房をルーマニアのトランシルヴァニアに持つ靴ブランドです。
大まかなくくりで言えばVASSやHeinrich Dinkelackerのような東欧系の靴にカテゴライズされます。
東欧靴特有の下のようなゴツい靴(Budapester,ブダペスター)のラインナップは少なく……というかラインナップにない?
むしろエレガントな、イタリア靴やフランス靴(J.M.WESTONやParabootなどのアメリカ系フランス靴ではなく、コルテやベルルッティのような)のエッセンスを感じます。
サンクリスピンの歴史
Saint Crispin’sの創業者であるマイケル・ローリック氏はまず、1985年に友人の靴を作りはじめます。
この靴がローリック氏の周りに非常に好評で、1992年にはサンクリスピンとしてブランド名を冠し事業を開始。
それ以来、工場設立〜売却など事業としては色々ありましたが現在はトランシルヴァニアの工房でハンドメイドの靴を生産し続けています。
トランシルヴァニアはこのあたり。
ルーマニア自体、欧州の中でも相当東の方です。オーストリアからもすごく東。
また、1985年、もしくはブランド設立が1992年であることを考えると紳士靴ブランドとしてはかなり若い方ですね。
また工場開設や売却など生産体制の変化という紆余曲折もあり、日本では近年まで大々的に扱われることはなかった……
というか結局大々的になったのかどうかもわからないまま、ストラスブルゴさんでは取扱終了、イセタンさんでも在庫はオンラインのみで試着不可、今後の入荷は……?といった塩梅で、なかなか希少になりつつあります。
元値(€1,200くらい)を考えるとしょうがないのですが、日本では定価でジョンロブのプレステージラインと同じくらいしますもんね……。(サンクリスピン 約23万円、ジョンロブ プレステージラインは24〜25万円、並行輸入品で20万切ります)
履き心地で言えば個人的には別格の感があるのですが、いかんせんブランド力的にはしんどすぎる相手とも思います。
でも靴マニア、特に履き心地を追求する方には是非ジャストサイズで履いてみていただきたい!ジョンロブを買うのはそれからでも遅くない!!!
2020年現在、確実にサンクリスピンの取り扱いがあるのは大阪の田中十靴店さんと
(この別注革の靴ほんとにカッコいい!!!)
富山のazaleaさんですかね。
(いつかゆっくりお伺いしてMTOしたい!!!!)
あとはネット上ではリングヂャケットさんは出てきますね。実店舗にもあるんでしょうか?
ちなみにSaint Crispin’sと書けば聖闘士星矢的に英語読み的にはセイントクリスピンズですが、サンローラン(Saint Laurent)やフランスの観光名所モンサンミッシェル(mont saint michel)のようにフランス語読みです。いや、オーストリアドイツ語は一切わからないのでそっちかもしれませんが。
そしてSaint Crispin(聖クリスピン)と言えば靴や皮革の守護聖人です。でも英語版のWikipedia見たけどあんまりわからなかったや。
そんな方の名前を冠した靴ブランドということでひとつ。
さて、今後ですが
- サンクリスピンの靴の特徴
- サンクリスピンの靴の履き心地/サイズ感
という感じで続いていきます。終わるころにはサンクリスピンが欲しくなること請け合い?
もでぃふぁいど は普段UK7、US7.5〜8.0Dを履きますがサンクリスピンは6.5Fがいい感じです。6.0Fもいけるか?という感じですので、もう待ちきれない!!という方はご参考までに!!
今日のモディファイ!
マジでペガサス幻想になっちまう前に履いてみていただきたい1足です。もでぃふぁいど はサンクリスピンに巡り会えて幸せです。だってこれからこの靴と人生を歩んでいけるから!!!