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【レビュー】EDWARD GREEN “Old” CADOGAN〜カドガン、三度目の正直

三度目の正直を本気レビュー。

EDWARD GREENのCADOGANをゲット!だぜ!!!

花粉で理性が鈍ったり、ミイラ取りがミイラになった結果、カドガンをゲットしました。

まぁ、そういう縁もある。あるとも。

エドワードグリーンにあって、チェルシーでもドーヴァーでもないやつ。とはいえ、パンチドキャップのバークレーと並ぶくらいの知名度でしょうか。バークレーも欲しいです。

EDWARD GREENとは?

これはもう、ドーヴァーの記事をご覧いただきましょう。

CADOGAN:クラシックなセミブローグの体現者

さて、靴の話に移っていきますが、まずこのCADOGANってなんなの?というところから。

CADOGANというモデル名は、おそらくロンドン・チェルシー周辺に広大な土地を持つ名門「カドガン家」に由来しています。このカドガン家、現在でもCadogan Estateとしてこの地域の不動産を管理しており、Cadogan Squareなどの地名にもその名が残っているようです。

カドガン家はチェルシー周辺の開発を進め、今は超高級住宅街となっているそうな。

そんなカドガンですが、靴好きinファーイーストジャパンからすると、このエドワードグリーンのセミブローグオックスフォードしか頭に浮かびません。

セミブローグで有名なモデルってあんまりなくて、ちょっと前までなら、チャーチでディプロマットが(手に届く価格帯だったこともあり)1番有名だったでしょうか。

それが、あちらも価格改定、此方も価格改定といった感じで手が届きにくくなり、結果セミブローグという靴自体、廃れつつあるような空気を感じます。売れないんでしょうねえ。この辺の話はまた改めて。

それにしても、セミブローグ、好きなんですよね。

キャップトゥほどかしこまりすぎず、フルブローグほど華やかでない。一説には労働者に好まれた靴であったことから、ビジネスに向くとも。だったら皆もっと履いてても良いと思うんですけど。

メダリオンはエドワードグリーンの十八番、ハート型。ホントはなんのモチーフなんでしょ?花?ともかく、さすがの丁寧なパンチング。

穴飾りの大きさ、間隔、ともに、もでぃふぁいど的に理想のものです。ドレッシーすぎず、カントリーすぎず。

セミブローグって、革の切り替えラインがブローギングによって目立つぶん、バランスが難しい靴だと思っています。ちょっとしたディテールの違いが、靴全体の雰囲気に直結するというか。

たとえば、この穴飾りを落とすポイントの前後。落とした先も間隔をあけるのか、接するのか。

たとえば、サイドに流れるブローギングのラインの流しかた。持ち上がったり、なだらかに落としたり。

たとえば、レースステイと横のブローギングがどのくらい近接するのか。また、ラインがどの程度曲線を描くのか。

その点カドガンは王道というか、セミブローグにおけるデファクトスタンダードになっていると言っていいでしょう。週刊少年ジャンプにおける努力、友情、勝利くらい王道。これぞ!というバランスの上に成り立っています。

打って変わってソール。なんか見た目が好きなんですよね、エドワードグリーンのレザーソール。シンプルな仕上げながら、じわじわと良さが伝わってくるというか。この、ええ感じにこんがりな染めが好きです。使用済みなので写真は一部に留めます。

レザーソールのタンナーは非公開ですが、レンデンバッハでは?と言われているのを目にしたことがあります。履いた感覚では、どうなんだろ?という感じです。ジョンロブのプレステージソールはむしろJR的コシをバリバリに感じるのですが、こちらはそんなに感じません。

別のグリーンのソールです

そもそもレンデンバッハが廃業して、キルガーがそのレシピを継いで〜なんて騒動もありましたから、タンナー非公開の裏で何が起こったのか、我々には知る由もありません。ただ、そこにあるレザーソールを愛でるのみ。

アッパーレザーはダークオークアンティークカーフ。かのジョン・フルスティック氏が吹き込んだイタリアの風。当時のエドワードグリーンが盛り返すきっかけとなった象徴的な色です。

というのも、当時の英国靴は黒が定番であり、このようなアンティーク調……つま先やヒールに部分的に染めが入ったような仕上げは大変に新鮮だったそうな。

茶色の靴を黒い靴墨で磨かないとこうはならない気がしますが……靴墨もその名の通り、黒しかなかったという話、黒靴が定番だったから需要がそれしかなかったってこと?

ともなく、上質なカーフの質感とあいまって、奥行きが感じられる色の深み、たまりません。

価格的に並ぶジョンロブと比べると革質は……と言われているのも目にしますが、ベビーカーフなどと比べると初期マットな質感なのは事実。でも、当たり前に、しなやかできめ細かい、それでいて丈夫なレザーが使われていると感じます。磨けば光ってきますし、個人的には育てがいがあって好きです。

ベビーカーフは柔らかい分、シワがガッツリ入ることもありますが、エドワードグリーンは馴染みやすいシワが入るようなレザーを使っているイメージです。ウエストンに近い革の選びかたかも。きめ細かいシワが入っていることが多いような。

“Old” CADOGAN:なにが古いって?

ところで、この靴の正式なモデル名は”Old CADOGAN”です。

なにが古いのか?

これは、ジョンロブによるエドワードグリーンの工場買収騒動の前、いわゆる旧工場で作られていた頃の仕様を再現した仕様です。

レギュラー展開ではなく、ショップの別注で展開されているものですね。メジャーなところではストラスブルゴ さんで取り扱いがあります。

それでは以下、”Old”ならではのディテールをば。

“D”202ラスト:3度目の正直なるか?なってくれ!

エドワードグリーンを代表する木型、202ラストは時代とともにフィッティングが少しリラックスめになってきている、という話もあります。

旧工場から新工場になった、いわゆる旧202ラストから新202ラストへの変更時期。

そして、木製ラストからプラスチックラストへの変更時期。

これらの時期でフィッティングが変わったのでは?と議論があります。

個人的には木製ラストの方が味があるのは事実ですが、湿度の変化で容積が変わるというデメリットもあり、品質の安定という意味ではプララスト歓迎派です。

旧工場製グリーンのフィッティングも個体によってサイズ感がかなり異なるという話もシューホリックさんがしていました。総じて、リラックスめに変化したというより、サイズ感のばらつきが抑えられた結果なのでは?と思っています。

そんな話はよそに、旧工場の202ラストは現在の202ラストのDウィズに近かった!という話もあり、Old仕様のエドワードグリーンではDウィズになっています。

コロンと丸っこいイメージの202ラストですが、Dウィズだともう少しスマートな印象に。それこそ、チャーチ173ラストのバランス感に近い気がしました。

以前はDウィズこそ真打っしょ!と何も考えずにマイサイズUK7のままウィズだけ下げたので、毎度小指をやられた末に手放してしまったD202のカドガン2足とバークレー1足……。

今回は反省を生かしてハーフ上げウィズ落としでフィニッシュです。結果快適!!勝ったッッッ!!

履き心地は……といきたいところですが、セカンドハンド品のため、前の履き主の足型が強く残っている感じがします。足長同じくらいなんだから、そう違和感出ることもないだろう、今までもなかったし、と思っていましたが、今回そこそこの違和感。

なんか、新しく付き合い始めた彼女が事あるごとに「元カレはさ〜」という話題を振ってくるような感覚です。

初めて踊るのだから、ステップが合わないのも仕方ありません。時を重ねるうちに、このたどたどしさを笑える日も来るのでしょう。来てくれ。

コルクと中底の沈み込みの話をしています。

失われつつあるハーフムーン!

こちらはレースステイの根元、カンヌキ留めを保護するこの半円状のレザーのパーツ。

見出しにも掲げたように、このディテール、絶滅危惧種です。まぁ、たしかにカンヌキ留めを損傷するようなぶつけかた、したことないですからね。保護する必要があまりないかもしれません。必要性でいえば、かなり微妙。もはやロマンの領域。

失われつつあるディテールということで呼称も安定しませんが(GPTもあまり理解していないレベル)、当ブログではハーフムーンとします。

このハーフムーン、靴バカでも全く気に留めない勢が多数の気がしますが、もでぃふぁいど はファーストセミブローグがハーフムーン搭載だったので、これがないと生きていけない体になってしまいました。ホントねぇ、最初に付き合う相手はよく考えたほうが良いですよ。

靴の話をしています。ハーフムーンについては以上です。

マスキュリンなブローグライン!

さて、セミブローグのデザインはバランスが命という話を書きましたが、オールドカドガンは意図的にこのバランスをいじっている箇所があります。

それがこちら。

このレースステイ下のラインがどの程度角ばっているのか、こちらでも印象が変わります。オールドカドガンは、この通り角ばらせているんですね。

通常のカドガンは?というと、これは微差ですが丸い。エレガント。最近のグリーンのイメージにふさわしい感じ。

それと比べると、旧工場製を再現したというこちらは、マスキュリンというか、朴訥としているというか、OEM頑張ってまっせという時代のいわば下積み時代、いわばインディーズ時代のような素朴で荒削りな雰囲気を感じさせます。

ジョンロブのセミブローグの名作、セイモア(セイムール)なんかは、ここのラインがかなり丸いですから、トラディショナル=ここが角ばっている、ということではなく、あくまでエドワードグリーンの中で旧い、ということに注意されたし。

さらにトゥの形が現行よりやや丸いということですが……そんなに丸いかなァーッ!?

比較は現行202のサンドリンガムですが、うーむ、そう差があるようには思えんでした。

トゥシェイプ別注ったって、木型盛る必要ありますもんね?削ることはなおさらありえないでしょうし。謎です。

あとは、いつか、

  • ソールのウエストの絞り込みが控えめ
  • レースステイの並びが等間隔

ってのを聞いた気がします。どうなんでしょ。(ぶん投げ)

まとめ!Old CADOGANはオルタナティブな王道感がたまらない!

ということで、Old CADOGANのレビューでした。

エドワードグリーンが誇る王道のセミブローグでありながら、どこか違う。

202ラストのDウィズによるシャープさ、ハーフムーンのような過去のディテール、そしてわずかにマスキュリンに振ったブローグライン。

現行のエドワードグリーンが持つ洗練とは少し違う、もう少し素朴で、少しだけ無骨なバランス。

とはいえ、あくまでベースはカドガンです。セミブローグの完成形とも言えるバランスはそのままに、ほんの少しだけ味付けが変わっているだけ。

この角度、なんかスポーティで好きです

現行の仕様とOld仕様と、どちらが良い悪いではなく、これがオルタナティブな選択肢として用意されている。これは靴好きとしてはやっぱり嬉しいところです。今後、さらに革靴需要が減ったらこういった豊潤なラインナップも減っていくのかもしれません。手に入るうちが華ですね。

普通のカドガンではちょっと物足りない。でも、尖りすぎた靴も違う。

そんな人には、ちょうどいい一足だと思います!あとは、「実はこのカドガンね……」と語りたい方にもうってつけ!はい、もでぃふぁいど のことですね。

でもやっぱりこの角度が最高!

今日のモディファイ!

とにもかくにも、長い目で慣らしていかないとなぁ〜。履き込んでオールソールしてコルク新しくしたら、この違和感も減るかしら?

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