うかうかしてたら2019年ですよ。もでぃふぁいど です。迂闊でした。。。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
今日はチャーチってなんじゃろな?と買うかどうか悩むなぁいう方に向けて。
顧客価値というのは、その商品・サービスが一体どのような便益をもたらしてくれるのか、という価値です。
この靴は革も最高、デザインもクラシカルで伝統的、木型にもこだわっているんです!というブランドは多いものですが、果たしてそれは我々の生活をどのように変えてくれるのか、、、
今日はそういった観点からChurch’sの靴について考えてみたいと思います。
Church’s(チャーチ)とは!!!

チャーチズではありません。これは断固としてチャーチです。現地でもそうらしいです。
チャーチは1873年、靴作りの聖地、英国はノーザンプトンで創業した靴ファクトリーです。
今では考えられないことですが当時は靴は左足も右足も同じ形でした。そんな中、それぞれの足なりの木型を作り、左右で形に差をつけた靴を世界で初めて作ったのがチャーチなのです。現代靴の祖ですね。ちなみに、その靴はその年の万博か何かで金賞をもらったそうな。
クラシカルな形の、どちらかというとポッテリとした素朴な靴を作り続けてきたチャーチですが。
1999年に一大転機が訪れます。
PRADAグループに買収されたのですね。
おいおいなんでイタリアのブランドがイギリスの靴ブランドを買っちまうんだよ!!!と、靴マニアたちは憤慨します。
そしてこんな感じの靴を出してきたもんだから
靴マニアたちはさらに大憤慨です。笑
これまでの朴訥とした、73ラスト(チャーチの代表的木型でした)を使った俺たちのチャーチは、英国の良心は、どこに行っちまったんだっぺよ、、、
すっかりしょげてしまったマニアたちを見捨てることもできず、チャーチは新生73ラストである、173ラストを開発。旧来のモデル名もきちんと踏襲して、スタンダード品としてラインナップしました。
Church’s チャーチ CONSUL コンサル レザーソール ストレートチップ BLACK CALF ≪UK直輸入・正規品≫
当初は173?なんか73に比べればロングノーズになって現代的になっちまったな、、、なんて昔を惜しんでいたマニア、、、ファンたちも、今ではおおむね「73も良かったけど、173も良いよね」という評価に落ち着いたように思います。
実際、ノーズが長くなったといっても、クロケット代表の337ラストやジョンロブ代表の7000ラストに比べたらクラシックな形ですし、作りの丁寧さが変わらなかった、というのが大きいと思います。
現代ではスタイリッシュでノーズが長い靴が多くなっていますから、そんな中でもギリギリ浮かないくらいのクラシカルさです。もし、旧チャーチ(プラダ買収前のチャーチ)の73ラストの靴を今も履いていたら、「ずいぶん寸詰まりの小さい靴を履いてるな」と思われることでしょう。
また、足の先に設けられる捨て寸(足が入り込まない部分)も、現在では歩行のためにある程度確保すべし、と人間工学的にもなっていますので、そういった意味でも73→173ラストは正当な進化であったと言えるでしょう。
もでぃふぁいど も当初はプラダに買われちまったブランドかぁと思っていましたが、現在ではもうちょっとフラットに見ることができるようになってきました。
クラシカルなものを作る、と言っても昔からあるものをそのまま作り続ければいい、というものでもありません。より現代に合うよう、エッセンスは残しつつも革新を続けることが大事です。
チャーチはそれが得意なブランドの一つと言えるでしょう。
スタッズが特徴的なバーウッドメットも数年前から各種セレクトショップなんかで見かけますし、女性の店員さんやおしゃれな方が履いているのも見受けられます。
確かに女性が履くには素体のバーウッドはゴツすぎる靴なのですが、スタッズを合わせることでモードのエッセンスも加わり、女性にとって最高に合わせやすい靴へと昇華されたのです。
靴マニア的もでぃふぁいど から見れば「ナシ」なんですけど、いちファッション好きとしては「アリ」な気がします。
まぁ男性で合わせているのはあまり見ないし、もでぃふぁいど も買うなら普通のバーウッドだな、とは思いますが、、、
ちなみにチャーチ創業家一族の経営陣は現在、弟分ブランドであったCheaney(チーニー)に移って経営をしています。そんなこともあってチーニーも弟分ブランドの域を飛び出して非常にクラシカルかつ質実剛健な靴を作り始めたのですが(欲しい)それはまた別のお話です(欲しい)。
ちなみに、御殿場のアウトレットなんかに入っているPRADAのお店に普通にチャーチも置いてあります。靴マニアが敬遠しがちなハイブランドですが……掘り出し物があるかもしれませんよ??
チャーチの靴の本当の魅力!
1.安心して長年履ける質実剛健さ!!!(コストパフォーマンスの良さ)

チャーチの靴づくりへの姿勢は「質実剛健」の一言で表せます。そして過度の装飾や華美なディテールは削りコストを下げ、売価もそこそこ良心的、、、
そんなブランドだっただけに、スタッズを嵌め始めたときにファンが大混乱したわけですが。笑
チャーチのスタンダードなラインナップのカスタムグレードであっても革底はオープンチャネル。伏せ縫いはしません。出し縫いの糸が丸見えです。減りやすさは変わりませんから。
同様にカラス仕上げ(ソールを黒くする)もしません。履いて底が削れれば地の色が出てきますから。

チャーチの靴ももちろん(メンズの靴は)グッドイヤーウェルト製法で作られますので、革底は張り替えることができます。つまり、あくまで底材は消耗品である、という立場でチャーチは靴を作っていますので、無駄な装飾はしません。笑
それでいながら、シャノンにおける袋ベロやスキンステッチ、手縫いなどなど、機能があるディテールについては手を抜きません。

こういう、真面目さ、実直な姿勢がいいんだよなぁ。。
チャーチより高い価格帯の靴はたくさんありますが、「実用靴」として長く履くために必要なものはすべて揃えた!!これ以上は要らない!という気概をチャーチからは感じます。
消費者としては、つい値段が高いジョンロブやエドワードグリーンこそが最高!となりがちですが、そのシームレスヒールに機能的な意味はあるのでしょうか?そのスワンネックステッチに機能的な意味はあるのでしょうか?
っという観点から見るとチャーチってホント必要十分な靴だなと思います。。。
2.分かっている感!笑
これはもう普通の人と話すときには通じないのですが、、、笑
こういうことです。
Q.いい靴履いてんね。どこの靴だい?
A1.「ジョンロブっす!!」
「お、おぉ…良いもの履いてるね……」
A2.「クロケットっす!!」
「おー良いもの履いてるねー(若いなー)」
そこで我らがチャーチだと。

A3.「チャーチなんですー」
「おっ良いもの履いてるねー!いぶし銀だな!」
「そのコバ!うーん質実剛健だな!!やっぱチャーチは良いよな!!」
…抽象的ですが、チャーチは履く人の年齢問わず履いていてしっくりくるというか…イヤミがないんですよね。
素朴に良い。相手を見下すこともなく、ただ、良いものとしてそこにある。
靴でマウント取りたい人には向かないかもしれません。
あくまで主役は主人。足元からしっかり支える、引き立て役なのです。
っというわけでチャーチの魅力を見てきました!
その歴史に変遷あれど、昔から変わらないものを大切にしているブランドなんですね。
今日のモディファイ!!!
チャーチは一言で表せば質実剛健!!良い革靴で迷ったらとりあえずチャーチで決まり!!!間違いない!!!
Church’s チャーチ DIPLOMAT ディプロマット セミブローグ レザーソール EBONY CALF ≪UK直輸入・正規品≫
決めた!今年はディプロマット買うぞー