『国境の南 太陽の西』を意識したタイトルですが、原型を留めていないのでここで解説することにしました。でも内容とは全く関連しません。
100日後に履かれるオールデン!
ついに、ついにいよいよ履き下ろしまであと30日を切りました!!
これを言うのも泣いても笑ってもあとちょっと!
待ってろ世界!待ってろオールデン!
履き下ろしのアップを始めたオールデン
ついに……ついにここからは履き下ろしに向けてのラストスパート………!!
靴棚も整理して、54321Vチップも靴棚にきちんと並べました。
互い違いに入っているのは、靴の前後のフォルムの美しさを一度に味わえるからです。
……というのは真っ赤なウソで、こうすると1足あたりの靴の幅が小さくなるため、本来3足しか入らないスペースに4足詰め込めるようになるというライフハックです。皆さんもこれを使えば4/3倍の数の靴をしまえます。
つまり靴を新たに増やしても大丈夫!!
羽根が立ったままのオールデン!
未使用のオールデンならでは、と言えば、このシワの入っていないコードバンの地平。
この穏やかな表情は、履き下ろしてしまうと見られなくなってしまいます。
これは当然として、個人的にもう1点、未使用のオールデンならでは、と思っている部分があります。
それがこの部分。
羽根が……立っている……!!
未使用のオールデンからわかる独自の製法?
紐さえもまだ通してないんだなぁ、って思いませんか??
しかし実はこれ、ちょっと不思議です。他のブランドでこんなふうに羽根が立っているのは見たことがありません。
なぜなら、普通は木型に吊り込む際には仮の紐が通されて吊り込まれるからです。 32ラストに吊り込まれるJ.M.WESTONのハントをどうぞ。
と、思っていたら松田笑子さんは縫って仮に留めてありますね。さすが……!!と敬服するしかありません。
吊り込み終わったら解いちゃうわけで、顧客からしたら(instagram見ない限りは)ここは縫ってあっても、荷造り紐で留めてあってもわからないわけです。こういう、ぱっと見でわからないところまでこだわるのはさすがビスポークだなと。
で、改めて見ると、オールデン はこう。コレ絶対吊り込みのときに羽根フリーなやつだよ……。まさに、製造時から紐を通したことない状態です。笑
もちろん紐を通して実際に履き始めれば、すぐに羽根も馴染むので、特に履き心地やらなんやらに影響があるわけではありません。気にしなくて良い部分です。
むしろ木型ではなく個人の足に羽根を馴染ませることで履き心地が向上する……!?というところまで狙ったのかどうかはわかりませんが、オールデンらしい仕様だな、と思います。
ユニオンワークスさんのブログだったかしら、「オールデンは手を抜いてよいところは、手を抜いて効率的、合理的に靴を作っている」という記述を見ましたが、この羽根の件は、まさにそれだなと。
そしてこの羽根が立っていることで実現しているのが、オールデンの箱の小ささです。たぶん。
例えばこの2足の靴。どちらが大きいのかは一目瞭然、オールデンですね。
しかし、箱の大きさは逆転するのです。
ええ〜不思議〜!!
オールデンは羽根が立ったままなので、互い違いに組み合わせることで、かなりコンパクトになります。なので、この小さな箱にも余裕で入ると。
これ、羽根が立ったままじゃないと靴に傷が入りそうじゃないですか??実際にはビニール袋やら紙の仕切りまで入るわけですが、それでもコンパクトな箱に入るのはこの形が大きいと思います。
コンパクトな箱に入れば、一度にたくさん輸送できます。輸送効率が上がれば輸送コストもダウン。このコストダウンは消費者側には還元されていない気がしますが(笑)、オールデンの経営、そして従業員の家族の生活まで安泰ならそれもまた良し。
決してアナウンサーにベンツやらマンションやらダイヤの指輪を奢るために使っちゃダメなんだからな!!!
まぁ、しかしオールデンって中小企業なわけですが、8年間で30億円ものキャッシュをパクられながらも普通に経営してたわけで、かなりの企業体力じゃないです??融資とか受けているのかもしれんけど。
話がだいぶ横道に逸れましたが、一見手抜きに見えるこの立った羽根も、もしかしたら企業努力であり創意工夫なのかもしれないと思うと、また違った見え方になりますね。あと久々にカメラできちんと撮ったら写真のクオリティが段違い(自己満足)。
僕たちが今までオールデンに費やしてきたお金はアナウンサーのベンツやマンションになってしまったかもしれませんが、今後は大丈夫だと思いますのでガンガンオールデンを買おう!!
今日のモディファイ!
あ、未使用ならではといえばソールもか。