というわけで磨いていきます!!
功労者RENDO 8451SP!
見ての通り、前回の写真は雨に打たれた後ブラッシングのみの状態でお届けしています。
デュプイ社のサドルカーフはばっちり仕上げ剤も乗っており光りやすい革なので言われなければそんなものかな……となりますが今回はバッチリ磨いていきます!
今回使うものはこんな感じ。
ブラッシング!
紐をここまで外します。内羽根は全部外すと面倒です。
そしてシューツリーを入れて準備完了!
何はともあれ馬毛ブラシで改めてホコリや泥を払います。降り始めの雨は空気中の砂埃等の塵と混ざっており、水分が乾くとそれらが残ります。まずはブラッシング!
ここで使う馬毛ブラシは毛足が長いもの、そして大きいものが使いやすいです。でもコロニルが1番値段と使いやすさのバランスが取れている気がします。2,000円未満では最強では?
汚れ落とし!
普段は新しいクリームで古いクリームは拭き取れる説の信者(ズボラ)なのであまり使いませんが、今回はステインリムーバーを使っていきます。フルメンテって言葉、気持ちいいですよね。
とはいえ新しめの靴で、そんなにクリームもベッタリ塗っていないので片足でこんなもんです。クレム塗りたくってた頃はすごいことになってましたが。笑
靴磨きにおいて塗り込む系のものは過ぎたるは及ばざるがごとしっぽいので、とにかく控えめに。
ステインリムーバーも軽く拭くくらいの力加減でやります。
汚れも全て落とし切る!!という気持ちでやるとだいたいやり過ぎて革を痛めたり脱色したりしますので、数回の磨きで常に表面がフレッシュになっていればオッケーと思っています。創業以来の秘伝のタレに足していく感じ。(蛇足ですがアレ計算すると一定周期でほぼ丸々入れ替わるものらしいっすよ)
保湿!
と言いつつ塗っているのは油なのですが気にしない。リッチモイスチャーを軽く塗りこんでいきます。これは指で。
濡れた革靴は乾くときに水分とともに油分も抜けてしまいます。その油分を補給するイメージ。大事なのは油分と水分のバランス!
これもやりすぎるとベッタベタになるのでほどほどに。
サボりがちなタンもやっておきます。このときはシューツリーを外すと楽です。
そして粘性が高く全然出てこないリッチモイスチャーはこんな感じでスタンバイするとすぐに使えていい感じ!!
めっちゃ普通のアイデア!と言われてますが個人的には未だ画期的だと信じてます!笑
そして豚毛ブラシによるモーレツなブラッシングとカラ拭きを経て次へ。
補色!
補色でクレム1925を入れていきます。
コッテリとした黒のクリームで補色ならこれが1番と思っています。
ただし、油性のクリームであることからリッチモイスチャー+クレム1925はアブラマシマシ状態です。
これを見越してリッチモイスチャーも控えめに塗っておきました。
さらにクレムを塗る際もペネトレイトブラシを使ってごく薄めに塗ること、豚毛ブラシによる入念なブラッシングと入念なカラ拭きは必須です。今回は補色が目的ですので。
黒々としていいかんじ!
ワックス!
つま先とカカトは元からじんわり光らせてましたが、雨に濡れた部分はロウの層が荒れています。これの補修がてらもう少し光らせるかな、くらいの目的です。
布に取ってワックスを塗り込み……
このくらいの水分を置いてクルクルとワックスを伸ばして光らせていきます。
経験上、ここで水を弾かないようであれば事前のワックスの塗り込みが足りません。そして弾かなかった場合は革に吸収されてしまうわけですが、水を吸ってしまった革はとにかく光らず、無理に擦ると表面が荒れるので一旦コーヒーでも淹れて一息つきましょう。しっかり乾かしてから再開するのがコツです。
今回使ったワックスはサフィールノワールのもの。一度はボロボロになりながらもドライヤーで復活させて以来、好調です。
コバの補修!
削れ粉が出るのが面倒という超ズボラな考えから普段コバの手入れってヤスリ使わないんですよね……。
今回は雨によるパサつきと色の抜けだけでしたのでヤスリまでは必要なさそう……ということでコバの手入れもヤスリ以外はすることに。
ちょっとカビみたいでゾッとしますが、大丈夫です。雨に濡れた部分のワックスが剥げており、接地面は色が抜けてパサついています。
パサつきが結構あったので普通にクレム1925のニュートラルを入れ、
Boot Blackのエッジクレヨンでゴリゴリと目を整え
最後にワックスも軽く塗って光らせました。(つま先とカカトと同じくサフィールノワールでいきました。)
ビフォーアフターでこんな感じ。
結構見た目に差がつきますよね。実はアッパーを光らせることと同じくらい重要なのはわかっていますがつい手を抜いちゃうんですよね、コバ。
でもエッジクレヨンは補色と艶出しが同時にできるので重宝してます。
革底も磨く!!
ソールモイスチャライザー、好きです。
効果の程は比較していないのでぶっちゃけわからんのですが、何もしてないより絶対にマシと思ってやります。笑
なんせこのパサパサなソールが
こんなにピカピカに。単純に快感!!
ソールモイスチャライザーを塗ってブラシの柄の部分で適当にゴリゴリ擦るだけです。ハイシャインと違って遠慮は何もいりません。
革底自分水入らずでゴリゴリやりましょう。なんだかんだ結構楽しいんですよね。
フィニッシュ!!
いやーここまでやれば結果はともかくプロセスだけで大満足です。俺はよくやった、頑張ったエラい!!
ちなみに、どちらのものかとたまに聞かれるこちらのシューツリーはコルドヌリ・アングレーズです。濃い色のツリーって靴の見た目がシマりますよね!!
シャノンには紐を!
出撃前に撃沈したシャノンには靴紐を。
長さ測って同様の品を買ったり、平紐にしてドレッシーにしたりも考えたのですが、シャノンの良さは絶妙なドレス/カジュアルのバランス!!
というわけでこれまた絶妙なバランスの純正の紐を。
靴紐に850円を高いと思うかどうかはその人次第ですが、この日のもでぃふぁいど の昼飯は450円の天そばでした。
……装着!!ホントお前、感謝してくれよ……。
もでぃふぁいど がプラダの人だったら「ハァ?なにこのイケてない靴紐は?ぜんぶドレッスィーでエレガントなロウ引き平紐に変えてしまいなさァい!!」とか言ってしまいそうなもんですが、このなんともイナタいチャーチの良さを分かって残しているというか、良い匙加減で親会社してるんじゃないでしょうか。知らんけど。
ガジアーノ&ガーリングは(今回は)磨かない!
磨こうと思ったのですがこちらは面接前にも磨いており、革もモチモチでしたのでここで磨いてもやりすぎと判断しました。
シワの色抜けを補色したいものの、ピッタリの靴クリームはどれかなぁ……と悩む1足です。しかもまたすぐ抜ける。こういうもんかと思って履くのもまたレイジーマン。
ちなみに茶系クリームの比較記事もありますのでよろしければどうぞ。
今日のモディファイ!
何度思い返しても今回はマジでギリギリchopだったなと思います。生きとし生けるものと全ての縁に感謝!!マジで!!!