コスパという言葉に弱いもでぃふぁいど です。
何をコストとし、何をパフォーマンスとするかが難しい言葉ですが、、、
今日はジャランスリワヤの質、特に革を比較することでその質に迫ってみたいと思います!!
1.ジャランスリワヤとは!!
ジャランスリウァヤ、とかジャランスリワヤとか、まず読み方からして統一してほしい。笑
最近は色々なセレクトショップや百貨店で取り扱いがありますね。革靴界のコスパ大臣と言えばここの靴です!!そして、質も良いんです!!
ジャランスリウァヤはインドネシアで1919年に創業したファクトリーです。当初はミリタリーブーツを供給していましたが、経営者の息子が「これからは平和の時代だ!」という想いを胸に、靴の聖地、イギリスのノーザンプトンで修行。そしてフランスで革なめし業者とのコネを作ってから帰国!
そして2003年、ジャランスリワヤを始めたところ世界中で大ヒット!!
っというブランドです。
1.1ハンドソーンウェルテッド製法の採用!!
ハンドソーンウェルテッド製法は文字通り、手縫い(ハンドでソーン)でウェルテッドシューズを作る製法です。
そもそもグッドイヤーウェルテッド製法はこれを機械化し、大量生産できるようにしたものですね。(とは言え、オートメーションではなく、依然として職人技を要求される製法です。)
さて、9分仕立てとも呼ばれるこのハンドソーンウェルテッド製法ですが、グッドイヤーと比べて優れている特徴は2つ!!
①返りが良い
グッドイヤーより構造的に優れている部分です。グッドイヤーはウェルトを縫い付ける際、リブテープといわれる縫いしろをつけます。これが、結構硬い!なので、買った当初の返りが悪いわけです。
ハンドソーンだとリブテープを使わず、中底の分厚い革を掘り起こしてそこに縫い付けるので、底の返りを邪魔するものはありません!
結果、グッドイヤー製法ものより、履き始めの返りが良くなります。
②オールソールしても履き心地が変わらない!
ハンドソーンはグッドイヤーと同様に、底の張り替えができます!
グッドイヤー製法のものはオールソール時に詰め物であるコルクも交換になりますので、オールソールすると履き心地が変わってしまいます。さらば足型に沈んだコルク、となるわけです。
それがまた新鮮で良い!という考えもあります。
一方ハンドソーンは、分厚い革の中底を採用しており、これは交換しないのでオールソールしても履き心地がほとんど変わらない!オールソール、バッチコーイなわけです。
うん、しかしな。露骨なデザイン被りが多いブランドでもありますな。笑
1.2革が良い!!
ジャランスリワヤの靴に使われているのは、デュ・プイ社の革です。タンナー、つまり革なめし業者の世界王者ですね。あのエルメスもデュプイの革を使います。
まぁ、さすがに革にもランクというものがありますので、タンナーだけではなんとも言えないところです。イコール、エルメスと同じ品質の革、というもんではありません。
ジャラン取り扱いの店員さんも言っていました。
「いやぁ、でも、ウエストンとか、ジョンロブには敵わないっすよ。。。」
あなたが言ったら、まぁ、なんというか言い訳できないのですけれど。笑
まぁ、値段が3倍以上違いますからね。そこの差は、どうしても厳然たる差として、あります。
なんだか微妙にネガティブな論調ですが、3万円台で買える靴としてはかなり良い革を使っていると、個人的には思います。ただ、どうしても、こんなにジャラン良いならウエストンなんて買わねー、とは、もでぃふぁいど は言えないです。笑
普通に履く分には良い靴なんです!もでぃふぁいどが靴バカなだけなんです!!
っというのがあって今日のこの記事なわけです。
果たして、どこまで食らいついて来るのか!!!
行ってみましょう!!
2.革質比較!!!
2.1 VS Shetland Fox(REGAL)!
ちょっとマイナーどころ(失礼)から行きましょう。フォローすると、個人的にはラスト(木型)も革もすごく良いと思っています!!未紹介なんで、また書かなくては。。。
シェットランドフォックスは、リーガルが展開するブランドの一つ。そのあたりはまたに譲るとして、革に関しては日本を代表する靴ファクトリーである、リーガルの巨大なバイイングパワーで良いものを仕入れていそうです。
このケンジントン2に使われているのはKⅡカーフとして、詳細なタンナーや革の名前は伏せられていますが、イタリアで生産されている革のようです。キメがものすごく細かく、足馴染みもしなやか、、、
さぁ比較してみましょう!どん!
きめ細かさはシェットランドフォックス ケンジントン2に軍配が上がります。ただ、シワの目立たなさはジャランスリワヤの方が良いです。個人的には磨き甲斐がありそうな革だなぁと思います。
厚さもジャランの方があり、タフそうです。
2.2 VS EDWARD GREEN
エドワードグリーンのブラックカーフです。エドワードグリーンの革は「でき得る限りの上質を求める」というファクトリーの哲学に基づき、その時々で、一番良いものを使う、とのことなので、これまたどこの革かは定かではないですが、、、
まぁ、値段が値段な靴ですから、厳しい品質管理の上、選び抜かれた革を使っています。
ジョンロブやウェストンに比べると、革質で語られることが少ないファクトリーですが、、、
さぁ比べてみましょう!どん!
グリーンには若干ワックスを乗せているのも効いていますが……
さすがにキメの細かさ、モチモチ感がなんとなくありますね。
磨きの回数の差がもろに出たな……
2.3 VS J.M.WESTON
さて、本日の大一番、ウエストンとの比較です。
革と言えばここ。ウエストンと言えば、革。
ジャランに革を卸すデュ・プイ社もウエストンの傘下だったこともあり、ウエストンとデュ・プイ社のコネクションはめちゃくちゃ強いのです。
ウエストンのボックスカーフはデュ・プイ社の最高ランクの革です。。
比べるのは酷では、という話も出てきそうですが、素直にいってみましょう!
どん!
(ちなみにローファーのベルト、サドルと呼ばれる部分がデュ・プイのボックスカーフで、甲、ヴァンプと呼ばれる部分はアノネイ社のボカルーカーフという革です)
あ。良いんじゃないのこれ?すごい健闘してるんじゃないの?真面目に磨いたら結構すごそうよ?
というか、シャッフルしたらどちらか意外とわからないのでは???
一応別写真でシャッフルしてみますね。
これと
これ
はい、後者がジャランスリワヤでした!!!
まとめ!!!!
ジャランスリワヤ、恐るべし!革、なんだかんだ良いですねぇ。
シワが大きく入っちゃったジャランの靴とか、中古で良く見るんですが、履く前にプレメンテするだけでもシワの入り方が大きく違います。
適切なメンテを行っていればいわゆる「高見え」シューズとして大活躍するはずです!
結局、ケアしているかどうかですからね、靴は。
他人様の前に出る靴として、ちゃんと手入れしたジャランを履いていれば、まず、恥をかくことはないでしょう!
やってみてから思いましたけど、カーフの手持ちの靴、あんまないのな!!……ジャランスリワヤ欲しくなってきた…….笑
今日のモディファイ!
恐るべしインドネシアの刺客!ジャランスリワヤの靴はやっぱりコストパフォーマンス高い!最高!!登竜門扱いされがちだけれど、もう一度戻りたくなるこの品質!!!なんなら欲しい!!!欲しいよおおおおお!!!
協力:妻のジャラン
ビットローファー良くないですか?しかも、スエード。最高。
Jalan Sriwijaya (ジャランスリワヤ) ビットシューズ DK.BROWN 98689
もろ書いてあって笑ってしまいました。笑 多分アノネイじゃないし!
ジャランスリワヤ/Jalan Sriwijaya ☆インドネシア製/ウエストン風ローファー/新色ダークブラウン/カーフ(アノネイ)【通常価格34,560円】
もでぃふぁいどさん
はじめまして。いつもレビューや考察、タメになっております!
素敵な靴をたくさんお持ちでいらっしゃるもでぃふぁいどさんに、おすすめできる革靴をご教示いただきたく、コメントさせていただきました。
私の情報についてざっくり書かせていただきます。
27歳男 1児の父
コロナ禍でも週5日スーツで出勤する
北の大地に住むサラリーマン
基本的に内業なので通勤のみ着用
手持ちの革靴は、黒ストレートチップ、(1万円以下で購入した冠婚葬祭用)茶ストレートチップ(ジャランスリワヤ)、黒クォーターブローグ(ジャランスリワヤ)、黒Uチップシングルモンクストラップ(リーガル)
列記した通り、手持ちは主にビジネス向けな革靴がメインですが、次はオフでも履きたいと思っております。
オフの服装はデニムに綺麗目のアウターやトップスを合わせることが多いです。
いくつか候補は頭の中にあるのですが踏ん切りがつかず…
いきなりで、しかも情報も少なく恐縮ですが、もし頭の中の革靴と、もでぃふぁいどさんのご教示いただいた革靴が一致したらば、それを次の革靴としたい考えです(笑)
予算は5万〜10万円前後まで。月3万円のお小遣いから、毎月革靴貯金をしております(笑)
長文失礼いたしました。
お手隙の際にでも、ご返事いただけると泣いて喜びます。
どうぞよろしくお願いします。
靴磨き歴5ヶ月のパパさま
うーん……。
いや、当てられればいいのですが……
理由もなくオススメもできませんし……
あー、アレか?というのはあるのですが!
難しいですね……え?縦読み?
コメントありがとうございました!!!
ちなみにですが、北の大地の革靴ブロガー、首藤革靴出張所の首藤さんに聞いても面白いと思いますよ!!
もでぃふぁいどさん
返信が早い!心の中で泣きました。
まさかの縦読みありがとうございます(笑)
ご教示頂いたものは、なんと私が革靴貯金を始めるきっかけとなったものでした!!!
さては、メンタリズム使いの方ですね?
踏ん切りつきました、貯まったら購入したいと思います。
また、他のブロガーさんのご紹介もありがとうございます!雪国ならではの意見も気になりますので、聞いてみたいと思います。
お忙しいところありがとうございました!これからもブログ更新楽しみにしております。