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良い革製品、革質ってなんだろう?革について考えてみた!

良い革!そして革製品!無条件に好きです!!もでぃふぁいど です。
今日は革・靴マニアの方に向けて。笑

最高品質の革、最高の革製品なんていう言葉はよく耳にしますが、実際、それって何よ?

様々な切り口の良さが混同して語られるために、混乱を招いているのではないか、と思ったのです。


たしかにややこしいのですが、整理してみたところ、革製品の品質の切り口は主に3つです。
①革自体の品質
②革の使い方のぜいたくさ
③作りの丁寧さ、手間

①革自体の品質


1.1その製品に適した革が使われているか


世の中には様々な革製品があります。古くは馬の鞍、現代では靴はもちろんカバン、ベルト、ジャケット、ソファなんかもあります。
どの用途においても最高の革、というのはありません。


例えばドレスシューズでは、屈曲に対する丈夫さと、大きなシワが入り外観を損ねないようしなやかで薄いカーフ(生後6か月までの子牛の革)が最適とされます。


各タンナー(なめし業者です)が様々なカーフをラインナップしていますが、例えばデュ・プイ社では革の「花」を大事にします。この革表面(ギン面)の粒のことです。

デュ・プイ社のボックスアニローカーフ

この粒が光を乱反射することで透明感あるやわらかな光り方になります。これは靴の屈曲部のシワを目立たなくさせる視覚効果があるため、J.M.Westonがデュ・プイに革をオーダーする際は「花」があることを取引条件にしているそうです。
確かにこんな風にツルツルの表面にシワが入ると目立ちます。

ポリッシュドカーフたち

(これ自体は各ブランドの考え方の違いなので一概に悪いことではありません。)

ドレスシューズはデザインがシンプルなほどフォーマル度が上がっていきますので、シワが目立たないほうがよりシンプルに見えるので、靴のドレッシーさを損なわないのですね。

また、フォーマルという観点でなくともデザイン的にシンプルを志すならシワが目立たないほうが良いでしょう。ウェストンはこの観点に立って革を発注しているということです。


逆につるっつるの素材を使っているメーカーもあります。革の上に樹脂コーティングをしている、いわゆるガラス革というものです。

コーティングによって表面の傷等が目立たなくなるために、もともとのキズ等が目立つ革で作られることも多く、安い靴に採用されがちです。

こんな靴を履いてましたとも、、、

しかし、そういった安い靴だと、より多くの面積がとれ、分厚くなった成牛の革(キップ、ハイド)をコーティングしたもので作りますのでシワが大きく入ります。


そういった革と一線を画す、機能的で美しいガラス革がチャーチのポリッシュドバインダーです。

テュルんテュルんですな

この革は、というか前身のブックバインダーカーフは、雨の多いイギリスで紳士たちが手間なく靴の輝きを保てるように、という目的で開発されたものでした。

これはしなやかなカーフの上に樹脂のコーティングをうすーく施すことでツヤと耐水性を得たものです。この革をなめす職人の健康や廃水への悪影響が懸念されたため、ポリッシュドバインダーに改良された、という経緯があります。エコで機能的。これはこれで素晴らしいことです。


途中いくつか触れましたが、革の種類として、


カーフ…生後6か月までの子牛の革。子牛を食べる食習慣があるイタリアやフランスのタンナーが品質の良いカーフを多く作っている。しなやかで、薄いが、良くなめされたカーフは丈夫。子牛は身体が小さいので革として使える面積が小さく、単価が必然的に高い。肌理が細かいので見た目も上品で高級靴やカバンに使われることが多い。

キップ…生後6か月から1年の子牛の革。カーフよりは厚みがあり、単価も若干こなれるため、普及品に使われることが多いイメージ。分厚いぶん、丈夫なのは間違いないので、実用品として優秀。

ブル/ハイド…成牛の革。分厚くかなり丈夫。そのまま使われるのはもちろん、なめした後にオイルを多めに加えることで耐水性をもたせワークブーツ等で使われることも多い。武骨で男らしい革。

牛革はこんな感じで大まかにわかれます。カーフのほうが単価が高く珍重されがちですが、それぞれに良さがあり、用途によって使い分けられています。要は適材適所です。

1.2革に傷等がないか


キズや血管、虫刺されの跡なんかが残っている革も男らしく武骨でよいものですが、一般的にはこれらが目立たないように製品に使われることが多いです。目立たないように作ってあるのが普通でしょう。

②革の使い方のぜいたくさ


革は製品として縫製される前に、それぞれのパーツの形に切り出されます。その際、傷やシワを避けるように切り出していきます。

牛も生き物である以上、血管等の跡や可動部のシワは必ず存在しますので、これを避けながら効率よくパーツを切り出していくのが職人技の見せ所です。
しかし、稀に傷がほとんどない革やシワや跡がほとんど目立たない革も出てきます。

そういった革は1,000枚あって10枚だけ、なんて言われたりしますが、こういう革はタンナーの中でも高品質な革としてランク付けされ出荷されます。

だからこそ値段が指数関数的に上がっていくわけですが。。。
その最高品質の革をバーン!とデカいパーツでぜいたくに使っちゃう、つまりその革からは、もはやそのパーツしか切り出さない、あとは全部ハギレ!!そういった使い方をすると、さらに値段はあがり、そこにブランド代も加わって、こんなことに!!!さらにワニ革です。


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もでぃふぁいど には縁遠い世界ですなぁ。。。

いやでもジョンロブなら、、、ここ安い。。。
ちなみに2019年1月中旬から価格改定みたいなんで今がチャンスです。


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良いなぁフィリップ。。。最高だゾ。。。

③作りかたにおける手間


ここはもう簡単です。人の手がかかるほどお金がかかります。肝心なのは丁寧だろうが適当だろうが、かかった時間の分高くなる、ということです。
正直オールデンなんて縫製は甘いし処理も適当。でも人の手はかかっているんですね。

日本製の靴のほうがよっぽど真面目に丁寧で作っていることが多いですが、そのあたりはブランド力の差でしょうがないかもしれません。

っとここまで革製品のクオリティについて見てきました。
が、改めて見ていくと。

あんまりユーザーにとってのメリットってなくない???
革製品に必要なのは、しなやかで、丈夫な革。
別にキップだっていいんです。きちんと手入れしていれば、そうそう革が割れることもないでしょう。

品質の追及は大事なことですが、まぁ、過剰な感が否めないというか、いわゆる所有欲を満たす、というところでの顧客満足ですね。

が、しかし。

所有欲を満たすのって大事です。
それによって活力が生まれる、という側面もあるのです。

意外と毎日が楽しくなる源泉!


新しい服を買えば、着るために外出したくなします。
新しいドレスシューズを買えば、仕事に行くのも楽しくなります。
もしかしたら、ふるまい方も変わり、結果もついてくるかもしれません。

日々を少し豊かにするのはこういった活力の積み重ねだと、もでぃふぁいど は思うのです。
足るを知る、ミニマルな生活にあこがれもありますが、せっかくの人生だ、色々知ってみてからでも遅くはないと思います。


たしかに、モノを買ったときの高揚感は時が経つにつれ減っていきます。
慣れてしまうからです。


それでも日々を歩む自信、確かな足取りを支えてくれる色々なモノ。
良い革製品はあなたの相棒足りえます。
客観的な視点も大事ですが、つまるところ趣味な部分も大いにありますので、最低限のハードルをクリアしつつ、愛せる革製品と付き合っていきましょう!

今日のモディファイ!!!

革製品の品質の良さは所詮自己満足!?上等!!自己満足結構!!!大いに結構!!!あなたのレザーライフに幸あれ!


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いつか履いて磨いてみたいフィリップ……

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