足に合わない木型って、実はそんなにないのでは?
革靴における木型!!
木型とは、言わずもがな革靴の履き心地の源。
革靴を作るときには、木型に革を張って固定することで、平面的な革を靴という立体造形物の形にクセづけしていきます。
なので木型というのは足の形に近ければ近い方が良い……ということで、個人用に木型を作った上で靴を作ろうぜっていうのがビスポークなわけです。
一方で既製靴は、万人に履き心地良く思ってもらえるような最大公約数的な木型を採用します。(製造効率も考慮されます)
しかし、それはあくまで最大公約数であって、時には自分に合わない木型も存在します。
靴マニアからすると当然のことかもしれません。ただ、サイズ展開もある既製靴において木型が全然合わないことって、もでぃふぁいど の場合、稀です。ビスポークするとカカトがレディースシューズか?というほど小さくてもです。
が、最近、絶望的に合わない木型というのに続けて巡り合っています。ああ、木型が合わないってこういうことか……と改めて感じたのでした。
当然のことながら、もでぃふぁいど の足に合わないというだけで、その靴が悪いわけではありません。
木型が合わないとは〇〇ということ
ずばり、頑張っても履けないほど合わない木型というのは、幅と甲の高さの比率が自分の足と合わない木型です。
具体的にいうと、幅や長さでサイズを合わせると羽根が閉じ切ってしまう。だからといってサイズを下げると幅が足りずに履けない。
そんな靴です。これはもう、タンパッド貼る以外にどうしようもありません。
ここ最近立て続けに当たったのは、クラシックな英国の木型……ジョンロブの8695ラストやロイドフットウェアのマスターロイド用の木型(330ラスト)です。チャーチの73も同じ感じだった気がします。
ご覧の通り、どの靴も誰も否定などできない名靴たちです。足に合う方もたくさんいるのです。
しかし、しかし、もでぃふぁいど には合わない。履くことができない。なんと歯痒いことか!!
ロイドフットウェアさん曰く、クラシックな英国の木型は幅が狭く、甲が高いものが多い。
もでぃふぁいど の足は幅がデカく、甲が低い。開帳足も関係してそうですが、現代人には多くなっているそうで。
(ちなみにロイドフットフェアさんではそういう人向けにMシリーズを展開しています。たしかにこっちはピッタリでした。)
もちろん、サイズの割にカカトがデカくてすっぽ抜けるとか、これ以外にも合わない木型っていくらでもあるのですが、カカトだけならサイズ下げて紐を強く結べば、なんとかついてきたりします。
え?何でこの靴の写真が出てくるんだって?
最近履いてて思うのですが、もでぃふぁいど の足には、このゴルフの31ラストは絶望的に合っていません。笑
幅の割には甲が高く、カカトもデカい。なので幅を下げ、甲をフィットさせる代わりにボールジョイントをイジメ抜いたおかげでなんとか履けています。それでも紐を強く縛らなくてはカカトが抜けるので、こりゃよっぽどだぞと。
いま、新しく選ぶとすれば、試着の時点で諦めてしまいそうな1足なのです。昔立ち向かった自分、エラかったな……。
憧れを原動力に修行をこなしたわけですが、ちゃんと足に合う方ならそこまでの修行もいらないんだろうなと。
これもこれで、その意味でもあの頃しか手に入らなかった1足と言えます。
ゴルフや180は憧れの気持ちそのままで買っちゃうのがいいかもしれませんね。最近、ウエストンではハンターグリーンが復活したり、秋冬用にグレインレザーのモデルが限定展開されたりと、話題に事欠きませんもんね。
いやはや、8695やマスターロイドが合う方が羨ましい……!!
今日のモディファイ!
やはり既製靴との出会いは運命……!一期一会……!!
ふらっと立ち寄ったお店で取り扱っていた
Tricker’s M6140 REGENTに一目惚れして、フィッティングを行ったら…これが just fit
店舗のオーナーさんに取置きお願いをして
先日、お迎えに上がりました。
既製靴の出会いは運命、一期一会なのは本当かもしれませんね。
螢石さま
コメントありがとうございます!&運命の出会いおめでとうございます!!
別にそれまで興味はなかったんだけど、せっかく立ち寄ったから、とかふと気になって……という理由で試着すると案外ジャストフィット→お買い上げ、という流れ、靴好きあるあるではないでしょうか。笑
トリッカーズというとカントリーシューズのイメージが強いですが、ドレスっぽいラインも近年力を入れている?のか露出増えてきたような気がします。
私も履いてみようかな……